紛争の内容

依頼者の方は、20代の頃に初めてレジットカードを作りましたが、しばらくの間はそれほど利用しておらず、滞納もありませんでした。

しかし、転職して営業職に就いたことを機に、接待費や交通費を自腹で負担するようになり、そのための借り入れが増えていきました。
やがて、激務が影響して体調を崩してしまい、会社を退職しました。
そのため、収入は社会保険給付のみとなり、返済は困難になりました。

交渉・調停・訴訟などの経過

債権者は8社、債権総額は約500万円でした。
もっとも、依頼者の方には、ギャンブルなどの浪費による借り入れはありませんでした。
クレジットカードの現金化などの問題行為もありませんでした。

以上のように、免責不許可事由となり得る事由は特段なかったこと、そして、管財費用の工面が困難であったことから、同時廃止事件として処理すべきとの意見を付して、裁判所に申し立てをおこないました。

本事例の結末

本件は、無事に同時廃止事件として処理され、免責が許可されました。

本事例に学ぶこと

本件は、依頼者の方が書類の提出等に協力的でしたので、ご依頼いただいてから早期に裁判所へ申し立てることができました。
その後、依頼者の方は次の仕事も決まり、再出発をすることができました。

弁護士 赤木誠治