紛争の内容

裁判所から破産管財人に選任され、FX投資によって多額の債務を負った破産者の調査を担当しました。

FX投資などの射幸行為は法律上の免責不許可事由に該当する可能性があるため、管財事件として慎重な調査が必要となる事案でした。

破産者が経済的に更生可能かどうか、投資に至った経緯や現在の財産状況、生活実態を精査することになりました。

交渉・調停・訴訟等の経過

破産者本人および代理人弁護士と面接を行い、投資の具体的な経緯や収支、現在の家計状況について聴取しました。

破産者は自身の行為を深く反省しており、管財人の調査や資料提出の求めに対しても誠実かつ迅速に協力する姿勢を示していました。

家計の収支も適正に改善されており、再び過度な投資に手を出す危険性がないことを客観的な状況から確認しました。

本事例の結末

調査の結果、免責不許可事由には該当するものの、反省の態度が顕著であり経済的更生の可能性が高いと判断しました。

そのため、裁判所に対して裁量による免責を許可することが相当である旨の意見書を提出しました。

裁判所もこの管財人の意見を認め、破産者に対して無事に免責許可決定が下されました。

本事例に学ぶこと

FX投資やギャンブル等による債務であっても、破産手続きにおいて誠実に対応することで、裁量免責が認められる法律上の仕組みがあります。

重要なのは、過去の失敗を隠さずに開示し、生活の再建に向けた具体的な努力と反省の姿勢を管財人に示すことです。

破産管財人は、厳格な調査を行う一方で、債務者の真摯な更生を客観的に評価して裁判所に報告する役割も担っています。

弁護士 申 景秀