依頼内容

現在は離婚をしているが、婚姻中の小遣いが足りず借入れで賄っていた、早く返済をしようとギャンブルに手を出したが、かえって負債が膨らんでしまった、離婚後、手元に残るお金から返済を行っていたが、返済が間に合わず、債務整理を考えている、とのご相談でした。
借入れの経過が免責不許可事由に該当するためリスクがありましたが、破産手続申立ての代理人として受任しました。

負債状況

600万円弱

資産状況

10年落ちの軽自動車を含めてめぼしい財産なし

方針・事件処理の結果

当初の想定通り免責不許可事由が存在するとして破産管財人が選任される手続となりました。
手続中はギャンブルから離れることを前提に、家計の状況をしっかりと記載・提出し、その都度、破産管財人のもとで生活状況の確認を受けることとなりました。
代理人受任以降の家計の状況は、相当程度切り詰めたものとなっていたため、破産管財人にも反省が伝わり、債権者集会では裁量免責相当の意見が破産管財人から出されました。
それを受けた裁判所も免責許可決定を下し、無事、事件終了となりました。

本事例に学ぶこと

借入れの経緯にギャンブルが含まれることは珍しくはありません。
ギャンブルによる借入れが負債の大半を占めるという場合には免責不許可事由ありとの判断となりますが、その他の事情により裁量免責を受けるケースも多くあります。
考慮される事情としては、ギャンブルによる借入れがどの程度か、過去に破産歴があるか、現在のギャンブルとの付き合い方はどうか、収入の範囲で生活することができているか等があります。
ギャンブルによる借入れ=破産できないということではありませんので、お悩みの方は一度、専門家ご相談されることをお勧めいたします。

弁護士 吉田竜二