紛争の内容

埼玉県外で小売店を営んでいたAさんは、この度のコロナ禍により、小売店の営業が続けられなくなり、埼玉県で工事の下請けとして出稼ぎに来ていました。国から出ていた持続化給付金で、当面の生活は最低限できそうではあったものの、小売店を営んでいた際の事業資金として地方銀行で借りていた総額は2000万円を超えていたことから、Aさんは今の下請け業では到底借金返済はできないと思い、破産をせざるを得ないと判断し、弊所にご相談にいらっしゃいました。

交渉・調停・訴訟などの経過

Aさんの借金は生活費の捻出だけではなく、借金を何とか返そうと、宝くじ購入などの射幸的なものもあったため、破産をするとすれば免責不許可事由に該当する可能性もありました。また、埼玉県外から埼玉県に出稼ぎに来る際、自宅を売却し、自動車を引き払うなどの行為があったため、持続化給付金なども含め、100万円を超える現金・預貯金がありました。そこで、本件は管財事件として進められることとなりました。

本事例の結末

管財人からは、事業資金として借り入れをした経緯や、宝くじなどを購入した額など、具体的な事情を説明し、「免責不許可事由はない」という意見をいただき、無事免責許可決定を得ることが出来ました。

本事例に学ぶこと

コロナ禍による自営業者の方へのダメージは相当なものであり、そのような事情について細かく裁判所に報告をすることで、なるべく早い経済的な立ち直りが期待できると感じました。

弁護士 相川一ゑ