紛争の内容
ご依頼者様には10社に約700万円の債務がありました。
借り入れの主な原因は生活費や債務の返済でした。
ただ、スマートフォンやタブレットなどをクレジットで購入し、それらを売却して現金化するということを複数回されており、その総額は100万円以上に上りました。
交渉・調停・訴訟等の経過
スマートフォン等の現金化は、破産法が定める免責不許可事由であるため、管財事件の見込みとして自己破産申立のご依頼をいただきました。
家計簿を毎月作成していただきながら、必要書類が揃いましたので、裁判所へ自己破産申立を行いました。
自己破産手続きは、見立て通り、管財事件となり、破産管財人が選任されました。
破産管財人との面談が行われ、現金化について事情を詳しく聞かれました。
これに対し、当方からは、当時は債務の返済に充てるために現金が必要であり、いけないことだという認識がなく現金化をしてしまった、ということ等を詳細に説明しました。
本事例の結末
破産管財人にも、現金化に関する事情は理解していただき、免責相当との意見を出していただけました。
そして、裁判所もこの意見を考慮していただき、無事、免責許可決定が出されました。
本事例に学ぶこと
自己破産申立事件において、スマートフォンやタブレットを売却して現金化してしまう、ということは珍しくありません。
このような現金化は、破産法上の免責不許可事由にあたり、破産手続が管財事件となり、免責が許可されないリスクがあります。
ただ、そのような場合でも、破産管財人や裁判所に対して、現金化に関する事情を詳細かつ丁寧に説明することで、管財人や裁判所が裁量免責が相当であると考えていただき、免責許可決定を得られることができます。
今回のケースのように、免責不許可事由があったとしても、それだけで諦めずに、事情を丁寧に説明する等の対応を行うことが重要です。
弁護士 権田 健一郎





