紛争の内容
ご相談者様は、飲食店にお勤めでした。
しかし、令和2年以降、コロナ禍の影響で飲食業界は営業自粛・売上低下等の大きな影響を受け、ご相談者様の月々の給料も3分の2程度まで減ってしまいました。
この給料減は1年程度続きましたが、正社員であるご相談者様は副業が禁止されていたために、収入減を借入やクレジットカード利用で補うほかありませんでした。
令和3年の終わり頃には以前の水準まで給料が戻ったものの、もともと収入と生活費等の支出がおおよそ同額くらいだったために、増えた返済分については借入やクレジットカード利用をせざるを得ませんでした。
そうして段々と借入残高が増えていくことになりました。
減らず増えていく一方の借入残高に焦ったご相談者様は、どうにか取り戻そうとパチンコにも行きましたが、儲けることはできず、その分さらに負債を増やすことになりました。
あるところで、もう自身だけでは解決できないと考え、弊所にご相談にいらっしゃいました。
交渉・調停・訴訟等の経過
負債総額とご相談者様の収入・支出の状況から、本件では自己破産が適切であると考えられたため、自己破産手続の方針で受任し、申立てを行いました。
ご依頼者様の負債の原因には、免責不許可事由に当たり得るギャンブル(パチンコ)がありましたが、コロナ禍による収入減という側面も強かったため、申立てに当たっては丁寧な申立経緯の説明を心掛けました。
本事例の結末
本件は同時廃止事件(破産管財人が選任されないで進行する事件)となり、無事に免責許可を得ることが出来ました。
本事例に学ぶこと
コロナ禍では様々な業界が大きな影響を受け、本件のご依頼者様のように、大幅な収入減とそれに伴う借入を行ったという方も少なくありません。
自身ではどうしようもない理由での収入減を原因とする借入の場合は、自己破産手続も、個人再生手続も、比較的スムーズに済むものと思われます。
一方で、借入をギャンブルで返済しようというのは、弁護士としては是非避けて頂きたいですが、本件のように事情によっては同時廃止事件となることもありますし、破産管財人がついた上で手続が進行し、最終的に裁量免責を得られるということも少なくありません。
そのため、負債の原因にギャンブルがある場合でも、諦めず一度弁護士までご相談頂ければと思います。
弁護士 木村 綾菜






